【日常】本日の読了本 などらきの首
澤村伊智著「ぼぎわんが来る」か発表後、早々に映画化された「来る」 じっとりとした今時のホラーっぽい感じで始まるのだが来る物の正体は分からず帝都大戦みたいなラストで終わりなんとなく未消化だったので原作を読む。 映画はかなりエンタメ寄りになっていたが原作は人物描写もきちんとしており起承転結がはっきりしていた。伏線の回収もできていて結末後にも不安が残る様な一文を載せて怪異の怖さをしっかり味わえる作品だった。 2作目のずうのめ人形も読んだが、内容的にはぼぎわんより怖かったかな。 3作目などらきの首は短編集になっていてどれもオチがしっかりついてて面白い。後味の悪いオチ、ほっこり系、なるほど系など。 表題作、などらきの首は短いながらも学生時代の野崎の行動力と怪異なるものがさり気なく混ざるシーンはかなり驚いたし、この短さでよくここまで作ったなと。 1番気に入ったのは居酒屋脳髄談義。 か弱い部下の女性を呼び毎回セクハラ会話をつまみに飲んでいた男性社員3人。いつもの様に「女は子宮で考えるんだろ?」と男尊女卑な会話を始めるが突然女性からの返り討ちにあい始めていく。 オチはすぐにわかるのだがそこに行き着くまでの題材がホラーの枠ではなく読み物として面白い。魍魎の匣やドグラマグラを知ってると尚面白いかも。 ちなみになどらきはシリーズ通しての登場キャラがほとんど出てくるのでこれ単体で読むのはおススメしません。 澤村伊智先生の作品はホラーだけではなく謎解き要素が大きいのと、単純に読みやすいので短時間で読めますよ。 ひと昔前、Jホラーが流行った時代かまた到来する先駆けかと思い今後に期待。
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