北海道足寄町(あしょろちょう)の温泉施設「オンネトー温泉 景福(けいふく)」で2014年10月、入浴中の男性が倒れて意識不明の重体となった問題で、温泉を監督する帯広保健所(道立)が少なくとも事故の3年前から硫化水素ガス濃度を把握していなかったことがわかりました。環境省の調査で、浴槽から国の基準値を大幅に上回る濃度の硫化水素が検出されていたおり、この施設では以前にも2人が同じ浴槽で倒れて死亡していました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161020-00000052-asahi-soci
▼温泉事故の内容は?
重体となったのは東京都内の男性(52)。14年10月8日夜、浴槽内で意識を失っているのが見つかった。搬送先の病院で硫化水素ガス中毒の疑いによる脳機能障害と診断され、現在は意識不明で寝たきり状態となっています。事故のあった同じ浴室では重体となっている男性以外にも、13~14年に3人が救急搬送され、うち2人が亡くなっていました。搬送先の病院によると、13年に亡くなった64歳の男性は「溺死」、14年に亡くなった38歳の男性は心臓に血が行き渡らなくなる「虚血性心疾患」と診断されました。
「オンネトー温泉 景福」の外観
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道警は景福側の業務上過失傷害容疑も視野に捜査していました。旅館側は取材に対し、1987年に営業許可を得て以来、保健所も旅館も濃度を測定していなかったと証言。
▼保健所、硫化水素濃度把握せず
道の監視要領では、温泉旅館には2年に1回、立ち入りによる監視を行う。監視項目に硫化水素ガスの濃度は含まれていない。帯広保健所は取材に「14年の事故を受けて文書の保管義務がある3年間の資料を調べたが、硫化水素ガスを測定した記録はなかった」と説明。
環境省の基準では、都道府県知事が必要と認めた場合に、温泉施設に濃度を測定させることができる。どのような場合に測定を命じるかの基準はなく、道は「道内で測定を命じた所は一つもない」としている。
一方、硫化水素の濃度が高い温泉を抱える福島県や群馬県などでは、保健所が定期的に測定するなどして安全確保に努めている。
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景福の経営者は取材に、測定器を持っていなかったと説明。保健所の立ち入り検査でも測定は行われず、指示もなかったという。旅館は事故後に自主休業し、現在は入浴できないようになっています。
環境省によると、一般客が利用する温泉では1960年代以降、浴槽内で死亡や重体などの重大な中毒事故の記録は見当たらない。事態を重視した環境省は今年9月に再発防止に向けて専門家による検討会を設置し、年度内に濃度の測定や換気など設備の構造について新たな基準をまとめる方向で検討している。
▼Twitterの反応
https://twitter.com/c581/status/789266094934466560
https://twitter.com/nakatechi/status/789266067126312960
https://twitter.com/ksm_v6gk/status/789269076484907008
以下サイト参照
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161021-00050028-yom-soci
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161021-00000015-asahi-soci
http://www.asahi.com/articles/ASJBN5SYNJBNUUPI00H.html?ref=yahoo
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